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特集 あきらめないチカラ

「絶対失敗する」といわれる状況でも、あきらめないチカラ 有限会社 ビッグイシュー日本 代表 佐野章二さん「絶対失敗する」といわれる状況でも、あきらめないチカラ 有限会社 ビッグイシュー日本 代表 佐野章二さん

大阪の街を愛している人間として、この状況を見捨てておけない

—ビッグイシューの事業を日本ではじめた経緯を教えていただけますか?

 1980年代の半ばに「ホームレスが増えてきたなぁ」と気になっていたのですが、自分がこの問題に取り組むとは思っていなかったんです。日本経済がまだ成長していたので、自然と改善するだろうと思っていました。ホームレス問題は三者が関わっています。1つ目は国や行政、2つ目はリストラした企業、3つ目はホームレス支援をする市民活動。こういった人たちを差し置いて自分が取り組むのは失礼だとも思っていたんです。


 それが1997年から98年になるとホームレスの人たちがブルーシートを張りだして急に目立つようになってきて、「これはどういうことだ?」と強く思い始めました。当時、僕は地域問題などのリサーチやプランニングの仕事をしていましたので、「自分ならホームレス問題をどう解決する?」と自分なりの解決策を考え始めたんです。


 それで、リサイクルを利用して彼らの仕事作りができないかと考えました。例えば大阪には毎年10数万台の放置自転車が発生しています。これらをホームレスの人たちに渡せば、修理や販売の仕事など、3ケタ以上の人たちの仕事が作れるんじゃないかと行政に提案したのです。すると行政は「プランはいいが、そんなことをしたら全国からホームレスが大阪に集まって、企業や一部の市民の方々から叱られる。」と言うんです。次に企業へ協力を依頼したのですが「なんで他社がリストラした人の面倒をみないといけないんだ⁉」と。ホームレス問題の2大プレイヤーが結果的に「自分に関係ない」と言うわけです。これはいつまで経っても改善しないはずだと腑に落ちたんです。僕は弱いタイガースと大阪の街を愛しているアホな大阪の人間として、この状況を見捨てておけないと思いました。自分に何ができるか…。そうして、イギリスのビッグイシューに出会ったんです。

ビッグイシュー日本版

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