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あれほど嫌だと思い込んでいた仕事が今では天職に 近畿タクシー株式会社 代表取締役社長 森崎清登さん

タクシー会社がもっている特徴を活かすだけで、街づくりができる

—タクシーを使って街づくりに参加しようとお考えになったのはいつ頃からなのですか?

 阪神大震災の時に自分の育った長田の街がほとんど焼けてしまいました。その焼け跡に立った時、子どもの頃の記憶を辿るところが無くなった…。でもすぐに考えを転換しました「また作ればいい、よし街作りする」と。
 それ以来、「街づくりしたいんです」と街づくりのボランティアの集会などに足を運んでタクシー会社の名刺を配るようになりました。約4年経った時に地域のFMラジオのディレクターに会ってピンと来て、「ラジオで地元の交通情報を流しませんか?」と提案しました。彼は「そんなことできるんですか?」とビックリしたみたいですが、タクシーは常に無線で交通情報を交換しているので簡単にできるんですね。実際にラジオで交通情報を流したときは「街づくりに参加できた‼」って本当に嬉しかったです。
 それまでは街づくりを難しく考えていたのですが、自分はタクシー会社だからすでに持ち合わせているタクシー会社の機能を持って街づくりに参加できると思いました。
 それ以来、地域の資源や特徴を持ち寄って、それをタクシー会社の持つ機能で繋いで、目に見える形にしています。そこからスイーツタクシ―やジャズタクシー…様々なタクシーが生まれたんです。


楽しくて街に役立つタクシーがたくさんありました。

楽しくて街に役立つタクシーがたくさんありました。

 入社当時は嫌だと思い込んでいたタクシー会社を地域そのものと関わっている交通事業なんだと考えを転換したことで、そのタクシー会社で街づくりに参加できました。自分の考えさえ転換できれば、今いる場でもやりたいことや自己実現はできる。
 今、振り返ってみるとそう思わざるを得ないんですよね。


—就活生にメッセージをお願いします

 「職業」とは人と人が繋がるツール、「職場」とはどうやっていろいろな人達と繋がっていくかを教わるところなんです。いつか誰もが自分の足元にある地域と関わっていく、地域デビューをする時がやってくると思います。そこではみんなが自分の得意分野を持ち寄って、地域づくりをします。その時に自分には「何もありません」では人を繋いでくれないし、結局その輪の中に入れてくれません。だから地域デビューする時のために「職場」で自分の特徴を探し出して磨いて欲しいです。地域デビューを目標に、就職を通過点に、というぐらいに思っていただければちょうどいいと思います。

Data
近畿タクシー株式会社

1952(昭和27)年 7月設立
神戸市長田区上池田5-5-18
http://www.kinkitaxi.com/

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