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特集 あきらめないチカラ 社会の先輩たちからコトバの贈りもの(5)
喜びの声が私のやりがい 神戸商工会議所 経営支援センター主査 平井克幸さん

喜びの声が私のやりがい 神戸商工会議所 経営支援センター主査 平井克幸さん

金融機関やコンサルタントへの就職を希望されていた中で偶然に出会った神戸商工会議所に入所された平井克幸さん。阪神大震災直後だった入所一年目に神戸復興のシンボル「神戸ルミナリエ」の立ち上げに携わられたそうです。「楽しいとか嫌だとか以前に必死だった」と語る当時のお話を伺いました。

経営支援、融資、イベント…。
ここならいろいろできそうだ

—神戸商工会議所に就職しようと思ったきっかけを教えていただけますか?

 大学生の時に企業分析をするゼミに入っていたこともあり金融機関とコンサルタント関係を中心にいろいろな業種を就活で回っていました。そんな中、商工会議所主催の就職フェアに参加したことをきっかけに「商工会議所って何してるとこや?」と関心を持ち始め、いろいろ調べてみると、経営支援などコンサルティング、事業融資の相談、地域活性化のイベントなどいろいろ経験できそうな組織だと分かり、OB訪問、筆記試験、数回の面接を経て神戸商工会議所に就職することに。


—入所から現在までどのような業務に携わってこられたのですか?

 阪神大震災の年に入所したのですが、入所後4年間は主に「ルミナリエ」の担当をしました。次の3年間は、研修・セミナーや検定試験など企業の人材育成をお手伝いする仕事を。その次の3年は新長田の西神戸支部で、自分の担当地区の企業を巡回したり、事業主の方からの経営相談に対応したり。商店街のイベントのお手伝いなんかもさせていただいていましたね。その後、総務部に3年間在籍してから現在の部署に来て1年半ほどになります。現在は中小企業の経営支援、その中でも経営を次の代に引き継ぐ事業承継やISO認証取得などのお手伝いをさせていただいています。当所は若い頃に多様な経験をさせて適性をある程度見定めたうえでその後のキャリアを積んでいくという考え方なので、いろいろな経験をさせてもらっています。

やるしかない、何もわからなくても判断しなければいけない

—入所一年目でご担当されたルミナリエ、具体的にどのようなことをされていたのですか?

 事務局でしたのであらゆることに関わっていましたが、主には兵庫県や神戸市、地元旧居留地との調整と、企業協賛金集めの段取りや管理が主な仕事でした。「ルミナリエ」のようなイベントは地元の方々にいろいろとご迷惑をお掛けしてしまうこともあります。例えば、営業車が帰社できない、植木が踏みつぶされたなど。中には「ルミナリエ」のせいで儲け時のシーズンに売上が上がらない。「ルミナリエ」をやめてくれという方もいらっしゃいました。そこをなんとか震災復興のため、地域の活性化のためと説明を尽くして、理解していただくことも私たちの仕事でした。


—当時の心境を教えていただけますか?

 楽しいとか嫌だとかを感じる以前にとにかく必死でした。なにしろ震災直後のドタバタの中で立ち上げられたイベントですから、予想できないことが次々に起こりました。降りかかってくる多種多様な問題にとりあえず対処するしかないと。現場の会場では、大手の広告会社とも一緒になって「ルミナリエ」の全体的な管理に関わっていました。上司がいなければ、新人でまだまだ駆け出しの私がいろいろと判断をしないといけない場面もありました。
 そんな時には、「震災で亡くなった方々の鎮魂と復興のシンボル」というルミナリエの趣旨を踏まえた上で、商工会議所としての立場、地元実行委員会としての立場で、ベストな選択を心がけていました。意見がぶつかれば、相手が年齢も経験も数段上の大手企業の社員であっても渡り合わなければならなかったこともありました。入社間もない新入社員ではあったのですが、「今は自分が任されてるんだ!」という責任感はとても強かったのを覚えています。

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