
大阪市立大学大学院理学研究科1年の大和大祐さん(マイコネ名:ひも君)は、宇宙・自然の成り立ちをひも解く素粒子の研究を実験的側面からされています。
今回、大和さんよりその研究内容、物理学や宇宙に興味を持ったきっかけ、そして現在の研究に対する想いをお伺いしました。
※学年や各種表記は2009年12月時点の情報です。
■大阪市立大学 高エネルギー物理研究室
http://ocupc1.hep.osaka-cu.ac.jp/
フェルミ国立加速器研究
CDF実験の測定器写真
マイコネ:現在の研究内容を教えていただけますか?
大和:宇宙の研究は大きく分けて「理論系」と「実験系」の2種類に分かれます。
大雑把に説明すると、「理論系」は宇宙のはじまりビッグバンからどうやって宇宙が育って現在の世界ができてきたかを理論立てる研究です。
「実験系」では実験データの解析をすることで立てられた理論を検証していきます。
僕は「実験系」の研究室に所属している中でも高エネルギー陽子・反陽子衝突実験 (CDF実験) という研究分野で、アメリカはイリノイ州のフェルミ国立加速研究所で陽子と反陽子をものすごいエネルギーで正面衝突させた際の実験データの解析を行って「ヒッグス粒子」と呼ばれる一つの粒子を探しています。
現在、この自然界の成り立ちをあるスケールで最も上手く説明しているといわれている素粒子に関する「標準模型(スタンダードモデル)」という理論があるのですが、この理論上で唯一未発見の質量に関わる粒子が「ヒッグス粒子」なんです。その存在の提唱から40年以上が経った今も見つからない世界中の研究者が探し続けている粒子。見つけることができれば標準模型の中のすべての粒子が見つかった事になり、理論が正しい事が証明でき、また発見されなかったとすれば、新たにヒッグス粒子に変わる理論を考えないといけなくなります。いずれにせよ、重要な粒子には間違いないです。